posted by No Name Ninja
at 17:37:18 │
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現代女性のシルエットの生みの親、アズディン・アライア(Azzedine Alaïa)が77歳で亡くなった。彼は”ファミリー”と食卓を囲むことをこよなく愛していた。名だたるスーパーモデルやセレブリティ、スター、アーティスト、そして大切なスタッフ達がアライアの”ファミリー”だ。パリ・マレ地区にある本社のキッチンで、ランチやディナーを共にするのが習慣だった。
ファッショニスタにとって、アライアの食卓に招かれることは一種の通過儀礼のようなものだ。アライアのキッチンでパンを切り分けたことのない者は、まだまだ業界では"もぐり"という具合だった。筆者は6度ほど参加したが、ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)にステファニー・シーモア(Stephanie Seymour)、ヤスミン・ル・ボン(Yasmin Le Bon)など、いつでもアライアの隣にはスーパーモデルの姿があったと記憶している。皆が彼を「パパ」と呼んだ。 立体感のあるぴったりと体に沿った構築的なラインで、アライアは巧みに女性の体を再定義してみせた。小柄な人物ではあったが、その影響力は計り知れない。アライアは女性をスーパーヒーローに変えたのだ。初のランウェイショーから37年、そしてフランス文化省によりベストデザイナー・オブ・ザ・イヤーに選ばれてから33年が経つ。アライアはこの10年の間にも、ファーストレディやセレブリティ、歌姫に衣装を提供し続けてきた。「クリストファー・ケイン(Christopher Kane)」、「マリオス・ショワブ(Marios Schwab)」、「ローラン・ムレ(Roland Mouret)」、そして「ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)」に至るまで、彼の影響を受けたデザイナーは数えきれないほどだ。PR